アシタバはセリ科の多年草で、生命力が強く強靱で発育が早く、「今日、葉を摘んでも明日には芽が出る」と形容されるほど生命力が旺盛で、若葉は食用にされます。
特産地の八丈島や伊豆諸島では昔から若い茎葉が食べられていたが、高い栄養価と滋養強壮効果が健康野菜として注目され、近年は市場にも流通するようになり、特に生活習慣病への効果が期待されています。
栄養価
アシタバは緑黄色野菜に分類され、β-カロテン・ビタミンB群・C・Eなどのビタミン類をはじめ、カルシウム・カリウム・鉄などのミネラルや食物繊維が豊富に含まれています。特に、塩分を体外に排出する作用があるカリウムと、がん予防に役立つと考えられているβ-カロテンが多く含まれているのが特徴です。豊富な食物繊維はアシタバ100グラム (g) 中に約5 gほど含まれ、食物繊維が不足がちな現代人に役立つ野菜として注目され、さらに茎を切ったときに出る黄色い汁に含まれるカルコンという化合物成分はフラボノイドの一種で、強い抗酸化作用と便通を整える作用があります。
アシタバのさまざまな効能
アシタバには、強壮作用、便通をよくする緩下作用、尿の出をよくする利尿作用があるほか、高血圧抑制作用があるとされています。
特徴的な成分としては、カルコン類やクマリン類を含み、これらは抗菌作用、抗血栓作用、抗潰瘍作用が期待されています。
また、胃腸を強くして新陳代謝を高め、過敏になっている神経系統を鎮めることから血圧を正常に保ってくれる働きがあります。
アシタバに豊富に含まれている亜鉛は、すい臓のホルモン分泌を正常にととのえ、すい臓機能を強化します。また脳下垂体の働きを活発にし、血液中のデトックス機能を高めるので糖尿病の方にもおすすめです。
血管壁に付着している血小板やコレステロールの塊は血栓となり、脳卒中の原因となりますが、アシタバはこれらが血栓を形成する前に排出する作用があります。
アシタバは、血液循環が悪くなって起こる痛みの部位に直接働きかけ、滞っていた古い血液を洗い流してくれます。また赤血球を増加させ細胞間での酸素や栄養の供給をスムーズにしてくれます。
また、めまいやしびれ、うつなどの諸症状を緩和したり、女性ホルモンの減少を抑制する働きが期待されています。