アロエは、多くの家庭でも育てられ、観賞用だけではなく、食用にしたり、傷を治すことに利用したりと、多目的な植物として知られています。
アロエは、「医者いらず」と言われているように、多くの有効成分が含まれています。傷を治し易くするだけではなく、いろいろな効能が期待できる、自然界の万能薬なんです!
今回は、知っているようで知らないアロエの歴史や種類、成分やその効果効能をご紹介することで、アロエの秘められたパワーに迫ります!
この記事を読むことでアロエの素晴らしさを知ることができ、アロエが持つ数多くの効果は、きっと、あなたの健康にも役立つ筈です。
【アロエの種類】
アロエの種類は細分化すると、730種にも及ぶとも言われており、日本国内においても約350種類ほどあるといわれています。その中でも薬効が認められているアロエは、キダチアロエ、アロエベラ、ケープアロエの3種類です。
全てのアロエに効能があるわけではなく、観賞用の種類にはほぼ薬効はないとされています。
◎キダチアロエ
キダチアロエの「キダチ」の由来は、木の幹から枝が伸びるように茎から葉が広がっていることから、「木が立つアロエ」つまり「キダチアロエ」と呼ばれるようになりました。茎が伸び最大で2m近くまで成長します。
寒さに強い品種のため、日本では観賞用としても栽培されています。また、野生にも多く自生し、11月ごろに赤色の花を咲かせます。
キダチアロエは、葉が細くゼリー質の部分は少なく、医薬品として認められてないため、食用として、まるごと全部使えるのが特長です。主に食品や化粧品の原料として利用されています。
キダチアロエは、傷や火傷の外用薬として、また、胃腸薬や便秘薬として内服されるなど古くから生薬として用いられてきました。
◎アロエベラ
一般的にアロエと呼ばれるものは、この種類を指します。アロエベラのベラ(vera)はラテン語で「真実の」「本当の」という意味です。アロエベラはアメリカやメキシコで多く栽培され、海外ではアロエというとアロエベラのことを指します。
アロエベラは、茎はほとんど無く、肉厚で大きな葉が特徴です。最大で80cm以上になり、葉は、重なるように地面から広がっているため、 横から見ると逆三角形のように広がって見えます。
寒さには弱く、日本では温度管理の整った施設内か、沖縄などの温暖な地域でしか育ちません。「アロエベラ」は、5月ごろに黄色の花を咲かせます。
葉肉の部分に苦みが少なく、主に食用として用いられます。表面の皮をむいて中のゼリー状の果肉部を食べます。
葉のゼリー質は、ヨーグルトやドリンク剤に利用されたり、刺身などの料理にも活用されます。最近では、肌の潤いを保つ働きや肌を引き締める働きがあるとされることから、化粧品などにも使われています。
また、新陳代謝や血行促進、消炎作用、保湿作用、殺菌作用など、多くの薬効があることで知られています。
◎ケープアロエ
ケープアロエは、南アフリカ共和国ケープ州が原産で、日本では明治13年以来、日本薬局方に健胃や、便秘の医薬品として規定されています。
このアロエ末が外用の軟膏に処方され、しもやけ、あかぎれ、火傷、切傷などに適用されています。
【アロエの効果】
アロエはミネラル・ビタミン類をはじめ、高濃度のポリフェノールに代表される抗酸化物質、殺菌作用物質、食物繊維、タンパク質、多糖体など、約200種類もの有効成分が含まれています。それらの有効成分の働きを解明するために、さまざまな研究がなされていると同時に、研究成果は医薬品、サプリメントをはじめ多くの健康食品や民間療法に活用されています。
アロエに期待される主な働き
◎アロエを飲むと・・(内服)
胃・十二指腸潰瘍、胃腸病、肝臓病、解毒作用、気管支炎、粘膜の荒れ、肩こり、血行促進、更年期障害、新陳代謝の活発化、高血圧:血管の弾力化、コレステロールの除去、四十肩・五十肩、基礎体力、乗り物酔い、神経の鎮静効果、胆石・結石、肝機能を高める、低血圧、糖尿病頭痛、脳血管を活性化、頭痛抑制、二日酔い、鼻炎・蓄膿症、粘膜の抗炎症、便秘、抗ガン作用、冷え性、自律神経正常化、体質改善、 喘息、気管支の粘膜保護、細菌の感染防止 、膀胱炎、利尿作用、毒素中和
◎アロエを塗ると・・(外用)
うおのめ・いぼ、 かぶれ・湿疹、殺菌、消炎 、ひび・あかぎれ、患部保護 、火傷、擦り傷・切り傷、化膿を防ぐ、 歯痛・歯槽膿漏、腫れを和らげる、歯茎を引き締める、痔、止血、 打ち身・捻挫、患部の熱を取る、 虫刺され、毒素中和、腫れやかゆみを和らげる。