ハーブを用いた様々な利用方法
近代化が進み、電子機器や人工的な医薬品が発展するなど、人と自然の関係性にも大きな変化が生まれる中で、生活者の価値観が大きく変化し、モノ情報に囲まれた都市から離れ、豊かな自然への回帰することで本当に豊かな時間を過ごすことへの関心が高まっています。今後、ハーブは様々なシーンで活用されて行くことでしょう。そこで、ハーブをもっとよく理解するために、様々なハーブの利用法についてご紹介いたします。
香り
アロマテラピーは日本語では「芳香療法」と訳され、ハープをはじめとする植物から抽出したエッセンシャルオイルを用いる治療法のことです。エッセンシャルオイルとは精油とも言われており、それぞれの植物が持つ香りやエキス分が凝縮されています。 なお、純度100%のもののみをエッセンシャルオイルと呼び、何かしら加工されていたり香りを似せて作ったものはエッセンシャルオイルと呼ぶことはできません。
アロマテラピーは植物の生命力を身体に取り込み、人が本来持っているの自然治癒力を高めていく自然療法です。その歴史は、古代エジプトにまでたどり着きます。エッセンシャルオイルは使用する植物の種類や使用部位によって薬効に違いがあります。エッセンシャルオイルの品質や効力は、抽出方法や原料の品質、産地、収穫期などによって異なってきます。なので、エッセンシャルオイルを入手するときには、これらのことを念頭に置いて純粋で品質の良いものを選ぶ必要があります。
アロマテラピーほんの数滴のエッセンシャルオイルを使う療法なので、非常に手軽であると思われがちですが、その数滴のオイル中にはハープの薬効が凝縮されており、作用としてはかなり強力なパワーを持っています。なので、アロマテラピーでより良い効果を得るには、アロマの正しい知識と使用法を学んでいくことが、とても大切なのです。
飲用
ハーブを最も身近に利用する方法はハーブティーとして飲むことではないでしょうか。ご自宅のお庭や寄せ植えで栽培しているハーブを収穫してハーブティーを楽しむ方が増えています。ハーブティーは香りと薬効成分を同時に楽しめる方法として、心と体を温めてくれる優しい飲み物です。
ハーブティーを目的にハーブを育てるときは、身体に取り込むことを考慮し、野菜を育てるような環境で育ててあげましょう。
コーディアルをご存じでしょうか。コーディアルとは、ハーブを抽出したものに砂糖などの甘みを加えたハーブのシロップです。ハーブの効能ごとに飲み分けられ、民間療法としても古くから利用されてきました。
料理・スイーツ香り
ドレッシング・ソース・盛り付けのワンポイントにと、様々な場面でハーブが使われています。メイン料理の横にちょっとハーブを加えるだけで、味は勿論のこと栄養のバランスも一気に向上します。優れたビタミン成分や豊富作用を持つハーブはとても優秀な食材です。何より、料理の見た目もとてもオシャレになります。
ボディーケア
ハーブチンキに精製水とグリセリンをお好みの分量で混ぜ合わせると、化粧水などのスキンケア用品を自分で作ることができます。お肌との相性がありますので、使用する際は少量を試しながらご利用下さい。
また、生のハーブをお風呂に浮かべても、入浴剤として香りを楽しむと同時に、皮ふの表面から有効成分が浸透し、リラックス効果や肌の改善効果が期待できます。見た目にも綺麗なハーブは、バスタイムを楽しいものにしてくれます。天然の岩塩とお好きなドライハーブを混ぜ、更に、お好みのエッセンシャルオイルやハーブチンキを滴下してオリジナルの入浴剤を作るのも素敵ですね。
それから、殺菌効果のあるハーブをハーブティーの要領で抽出して冷ますと、うがい薬として使用できます。手作りのハーブチンキをコップに2~3滴ほど加えるだけでも、立派なうがい薬になります。ローズマリーやレモングラスのように抗菌・殺菌作用があるハーブを使うと、風邪予防の効果もアップしそうです。
ハーブの抗菌・殺菌作用を利用して手作りの洗剤などを作ることもできます。粉の純石鹸で作るプリン石鹸も、ローズマリーのエキスを加えて台所洗剤として使用できます。プリン石鹸とは粉石鹸をお湯で溶かし、それを固めたジェル状の石鹸のことです。プリンのようにプルプルとした触感の石鹸です。プリン石鹸はジェル状になることで、元々の洗浄力に加え頑固な汚れもしっかりと吸着し取り除いてくれる特徴があります。.石鹸の原料由来は、天然の油脂です。そのため、合成洗剤よりも生分解性に優れており、環境に与える影響も少ない利点があります。洗浄成分が残ることもなく、洗い流しも早いので水の節約にもなります。
ガーデニング
緑色のハーブは見ているだけで癒し効果があります。お庭やお部屋に素敵な香りや美しい花のハーブを育てる方も増えてきました。
ハーブは寄せ植えのグリーンリーフとして、またガーデニングの植栽として様々なシーンで活躍してくれる植物です。ハーブはコンパニオンプランツとしても優秀な植物です。コンパニオンプランツとは、組み合わせて植えることで植物同士で助け合える存在のことです。例えば、乾燥した土壌を好むトマトと、余分な水分を吸収してくれるシソ科のハーブであるバジルを一緒に植えてあげることでお互いに良い育成環境を保つことができるのです。野菜を育てるときには、ハーブと混植して育てることをおすすめします!
ハーブの様々な利用方法
ハーブの世界はとっても奥が深いのですね。みなさんもぜひこの機会にハーブの活用法を知ってご自身の暮らしに取り入れてみませんか。ハーブの活用法は、工夫次第でまだまだ広がります。ぜひ、みなさんのアイディアでハーブの活用法どんどん増やしてみてください。